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文理よ、分離しないでくれ。


体験記
2021年11月24日

こんにちは、しーかせです。
今日は自己紹介シリーズ2弾ということで、文理選択についてお話ししようと思います。
前回同様、自分の話をしてから抽象化するので結論を知りたい方は「まとめ」からで大丈夫です!

プロフィール

繰り返しになりますが、私は現在、東大の文科二類に在籍しています。
つまり文系、というわけですが、高校2年の夏で文転を経験してる上、現在は進学振り分け制度(東大の制度、学部3年になる時に学部、学科を決められる制度)を利用して理系や教養(文理融合学部)への進学も視野に入れています。
要は文理の境目で彷徨っているわけですね。

文理選択なんてなくなってしまえ!というのが正直な気持ちなのですが、そんなわけにもいかないので少しでも自分にあった選び方ができれば、と日々模索しています。

今回はそんな私が、文理の選び方についてお話ししていきます。


高1の終わり、選択の始まり。

タイトルはふざけました、すみません。笑

高1の終わり頃に、日本の大半の高校生は、文系か理系かという2択を突きつけられます。
私もその1人だったわけですが、ここで私はノリで理系を選びます。
やりたいことが明確に決まっていなかった当時の選択理由は以下の感じでした。

①理系が多数派だった
②文転は比較的楽にできるらしいと聞いた
③得意だった

①に関してはそのままです。文理比が3:7くらいだったのですが、特にいきたい理由がなければ理系に進むものだと思っていたような気がします。

②もそのままの意味で、「まだ決めたくないな」という思いはどこかにあり、可能性を残しておきたい、と思っていました。

③は昔からの特性である、暗記が嫌いなことが関係しています。
小学校の頃からなんとなく算数とか得意だなあ、という感覚があったのですが、中学生になり本格的に試験などがおこなわれる中で、覚えることが少ないから理系の方が得意なんだ、ということに気づいていきます。
数学を例にとれば、定義さえ覚えれば、実質全ての問題を解けるようになります。考え方を知っていることも多少は必要ですが、論理的説明のつくものがほとんどです。

以上3つの理由で理系を選択したわけですが、やりたいことが決まってなかったことももちろんそうなのですが、3つめの理由がかなり失敗だったことに、このあと気づくことになります。

文転の決意

理系を選んだ私は数Ⅲ、そして理科科目の中からは暗記の少ない物理、化学を選んで
勉強を始めます。と、化学が有機に入った5月ごろ、ある違和感を覚えるようになります。

「あれ、暗記多いぞ」

そうなのです。化学では物質の特性など、覚えることがとても多いことを何も知らないでいたのです。
化学基礎の知識であとは応用問題、と思っていた私は知らない用語群に恐れをなします。

数Ⅲや物理にも同じ色をみた私は、覚えなきゃいけない理系なんて嫌いだ!
どうせ覚えなきゃいけないなら流れのあるものを覚えてやる!というなんとも浅はかな考えで文転を決意します。

文系で入ってみて

どうせ覚えるなら、というかなり雑な理由で文転を果たした私ですが、当然かなり苦労することとなります。
小学校の頃から社会は苦手で通してきたので、ベース知識も少なく、覚えても覚えても忘れていくストレスと戦いながらも、数学でカバーしつつ入試をのりきります。

そうして入った大学では文系科目を中心に勉強しているわけですが、ありがたいことに教養学部のため理系も勉強することができます。そこで得た感覚は、高校生の時の文理感覚とは少し違うものでした。

そもそも高校生の時の勉強は、文理どちらも「知る」ためのものでした。正しいことを自分に蓄えるとともに、応用力を鍛えていく作業です。
そのため、より楽にできるのは考える力でどうにかなる数学などで、大変なのは覚えることの多い科目でした。

大学では、文系と理系でなんのために勉強するのかというものが大きく変わる気がします。(ここでは学部12年での、受け身の授業についてお話しをします)

まずあまり変わらないのは理系科目で、「知る」ために勉強をします。今までの科学者が積み上げてきた事実を身につけ、未知の事実を解き明かしていくための地盤作りをしているようです。
一方で文系科目は、「考える」ための勉強のように思えます。過去にこのような事実があり、現在の状況はこうである、あの人はこのように考えているようだ、などということを知ることで、自分なりに考察をすることが必要になります。

このように感じとって今考えていることは、理転したい、もしくは理系的な文系に進みたいということです。

暗記うんぬん以前に、正解と言い切れないものを積み上げていかなければならない文系科目が自分の性に合わないのです。
あくまでも自分個人の意見ですが、現在の文系科目の授業では、教授がそのように考えてきたことを押し付けられているように感じてしまいます。

というわけで、いくら暗記が多くとも、少なくとも事実だと言われていることを学べる理系科目をしていきたい、という思いから理転を考えています。
さらに、大学では高校よりも詳しい話が聞けるため、高校の時には「このようなものだ」と教わっていたことの原理を知り単純暗記から脱却出来る側面もあり、理系への好感度は上がるばかりです。

まとめ

以上でこれまでと今の状態について話し終えたわけですが、そこから言えることを某朝の番組の占い風にまとめていきたいと思います。


「理系が得意」で進もうとしている人は要注意。なぜ得意なのかを考えて。
キーワードは、「暗記」。

大学での勉強はこれまでと違います。よく知ってから決めることが重要でしょう。
キーワードは、「学ぶ目的」。

いつもお疲れ様です。望んだ未来に、いってらっしゃい。


補足

特に大学での文理感は自分個人のもので、それこそ「文系」的な根拠の薄めの情報になってしまっています。
他の方の記事を読むなどして、「よく知って」ください
また、文系の中でも経済など理系的科目も多々ある、ということも知っておいていただければと思います。

そもそも、やりたいことが明確にあれば、学問の実態など関係なく極めようと思うはずです。(例えば、医者になって少しでも多くの人の大切な人を守りたい。という人生の目標があれば医学の勉強をする、という道は自ずと見えてくるでしょう。)
その、「やりたいことに学問が直結する」状態が最も理想状態ではあるのですが、やりたいこと、達成したい目標はあっても何を勉強すれば出来るようになるのかわからない、ということもあるでしょう。正直自分がその状態にあります。
そのような時には、周りの人に聞いて近道そうな道を選ぶでも、好きなことをまずは伸ばしてみてその先の世界を知ってみようとするでも、自分が納得できればなんでもいいと思います。
前回も言いましたが、まずはやりたいことを探し、そしてそれに向かって出来ることをしていけると良いのではないでしょうか。

かなり遠回りなことをしているように見えるかもしれませんし、そうなのかもしれません。
ですがそのことに後悔はしていません。書くネタができたわけですから。
というのもまるっきり冗談というわけではなく、社会の中では割と真面目に文理について考えている方である身からのこんな考え方もある、ということを伝えることがみなさんの選択を考える際の1つの足しになれば、と思っています。
そして自分の経験としても、教養は(かなり忘れてしまっているということは置いておいて)深まりましたし、何より自分の身で感じることで納得感の高い情報が手に入れられたと感じています。

どのような選択でも間違いではないと思います。
ぜひじっくり考えて、納得出来るような選択をしてください!

この記事の著者

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しーかせ

桜蔭中高→東大文II 知ることは好きですが覚えることが嫌いです。 文系ですが得意科目は数学だけ、あとは最低限の知識で乗り切りました。 勉強を通して、知識だけではなく計画力や思考力、周囲の環境まで手に入れられます。 時に苦しいものですが、頑張ろう、と思ってもらえるようなコンテンツを作りたいです!