地方の公立高から東京大学に現役合格した戦略とは?(前半)
ばってんです♨️
目標はあるんだけど、どうやったらそこに到達しやすくなるのかわからない...。そんな方も多いのではないでしょうか。
そんなときにとても有効な1つの作戦が、先にそれを経験して達成している人から話を聞くことなんですよね。これは大人になっても有効です。
学校の先輩に、同じ進路を辿った人がいればいいのですが、なかなかそういう環境ではなかったりします。
今回は、地方の公立高校から2020年に東京大学理科1類に現役合格した方にインタビューして、とても役に立つ、モチベーションが上がる話がたくさん聞けましたので、記事にしました。ぜひ参考にしてみてください!(前半・後半に分かれます。後半はこちらから)
単なる合格体験記ではなく、なぜその意識になったのかや、良かった点や悪かった点など、深堀りして聞いています。
東大志望じゃないからいいや〜という方もいるかもしれませんが、行きたい大学に行くための勉強の意識の持ち方が学べます!
概要
所属を教えてください。
山口県立下関西高校出身で、現在東京大学理科1類2年生です。
部活はやっていましたか?
高2の秋まで水泳部でした。ただそこまでガチではなくて、ゆるい部活でした。自分たちの高校にはプールが無くて、夏になると横の高校のプールを借りに行っていました。なぜか横の高校には、プールがあって水泳部が無かったんですよね...。
高校時代の最高の思い出って何ですか?
実は趣味で自転車をやっていて、土日に練習したりしていました。クラスに同じく自転車をやっている友達がいたので、一緒に臨時部として自転車部を作り、高体連に登録していたんですよね。自転車部がある高校も少なかったので、高2のときに中国大会まで進むことができました。
そして、その中国大会がまさかの文化祭と日程が被ってしまい、文化祭を蹴って中国大会に行って、自転車で80km激走したのは良い思い出です。笑
センター試験・2次試験の点数を教えてください。
センター試験:842 / 900点
- 国語:184(現代文 98 / 古文 36 / 漢文 50)
- 数学1A:89
- 数学2B:100
- 英語:186
- 物理:100
- 化学:96
- 地理:87
東大2次試験:242 / 440点
- 国語:40
- 英語:62
- 数学:56
- 物理:48
- 化学:36
イメージしていた通りの点の取り方ができていて、良かったです。
勉強法
いつ頃に何をやっていましたか?
自分の高校では、数学の進度はそれなりに早かったものの、理科が全然進んでいなかったこともあり、基本的に学校の進度は気にせず、自分で必要なものを学習していきました。それぞれの科目のスケジュールや内容としては、こんな感じです。
数学:
- 東大では数学3の微積が頻出であることがわかっていたので、それらの単元は先に自分で終わらせようと思い、高2の3月〜高3の5月に青チャートを進めました。他の数学3のマイナー単元(笑)については、学校の進度に沿って勉強し、高3の6月には全単元のインプットが完了しました。
- 高3の夏休みに「1対1対応の演習」という問題集でどんどんアウトプットを行いました。
- その後は、東進の東大対策の講座で演習しつつ、9月くらいから過去問もゆったりと解き始めました。東大の場合はやっぱり過去問に良問が多いので、20年分解きました。東進に10年分あったのと、あとは10年前に発売された鉄緑会の10年分の数学の過去問題集を、運良く中古でゲットしたので、ちょうど20年分できました。笑
英語:
- 高2のときに、東進で福崎先生の講座の授業を取っていました。難関大の英語読解のための構文の講座で、高2の時点でかなり英語の基礎が仕上がったと思います。東大の同日試験模試(東進)でも「東大の問題が解ける!」という実感を得ることができて、自信になりました。
- そこからは東進の東大対策の講座を取ったり、自分でリスニングの問題集や過去問をやったりしていましたが、割と高3は英語は流しでやっていました。それがこの、何とも言えない本番の点数につながっていると思います。笑
物理:
- 物理は東進の苑田先生の講座を取っていました。スケジュールとしては、高1の冬〜高2の前半までで力学 → 高2の後半で熱力学・波動 → 高3の5月までに電磁気のインプットを完了しました。(原子物理については、高3の10月に慌てて詰め込みました。笑)
- 理解しにくいところは、YouTubeでヨビノリさんの動画を見て理解していましたね。(ヨビノリさんの動画はこちら )
- アウトプットとしては、取っていた講座の問題を3周して、10月くらいから過去問を解いていきました。最終的に物理が勝負科目になりました。
化学:
- 学校では、高2終了の時点で理論化学をやっていて、高3の途中から無機と有機という感じであったため、無機と有機については独学で先取りしました。教科書だと何を言っているかわからないことも多く、無機も有機も「Doシリーズ」という参考書を読み込んで、高3の6月までにインプットを終わらせました。理論化学は学校の進度に沿って、同じ時期に完了しました。
- 高3の夏はアウトプットに時間を使い、無機と有機は「セミナー化学」で知識を定着させ、理論は「重要問題集」を解いていきました。重要問題集は知識が問われる問題も多く、あまり自分には合ってませんでした。笑 その後、10月から「化学の新演習」を解いていきましたが、少し遅かったかもしれません。
- 同じく10月頃から過去問も解いていきました。
国語:
- ほったらかしていました。古典は、単語帳と過去問くらいしか自分ではやっていないと思います。ノリでやっていました。笑
なぜこんなに戦略的に進められたのですか?
実は、高2の夏に、同じ高校から東大に行った先輩に会ったのですが、そのときに、「新・受験技法: 東大合格の極意」という受験対策本があることを教えてもらいました。周りにいた東大生の方もオススメしていたので読んでみると、「どうやったら受かるかのイメージ」が何となくつかめてきて、そこから目標点を決めたり、戦略的に計画が立てられたりできるようになりました。
いまこの進め方を振り返って、良かった点、悪かった点は?
まず、英語を早く固めたのは良かったです。何か1科目でも、実際の入試問題が解けるという実感を得られるくらいまで上げておくと、心理的にとても楽になります。
逆に数学は、高2の頃に1A2Bを青チャートで固めて、これで東大の問題も解けるだろうと思っていたら、東大の実際の問題は難しすぎて手が出ませんでした...。高2の時点で、もっと高いレベルまでやっておくべきだったと思います。60点くらいを目標にしていると、本番事故ってしまうと受からなくなってしまうので、もうちょい上を目指しておくべきでした。
理科はどうにかなります。笑 自分の場合は、高3の夏前に一通り終わらせられたのはとても良かったです。心理的にも時間的にもその後の余裕ができました。
また、高3の初めから年間計画というものを立て始めたのですが、高2の頃からやっておけばよかったです。長期計画は大事です。(後半でも少し触れます!)
いかがだったでしょうか?
目標を持って、その達成のためにどうすれば良いかの情報を収集し、成功のイメージを持ち、とても戦略的に勉強を進められている印象を受けました。
地方の公立高校の方は特に、学校の進路が早くない場合も多いと思うので、長期計画と先取り学習が一つキーポイントになってきそうですね。是非こちらの先取りの大事さについての記事も読んでみて下さい。
後半では、1日の勉強スケジュールや進路決定の話も聞いていきたいと思います!(後半はこちらから)
ありがとうございました〜。