ガチノビのシーナさん(東大医学部卒)に聞く!勉強法の真髄 (数学・理科編)
ばってんです ♨️
みなさん勉強法と聞いてどんなイメージを持ちますか?そんな方法論は考えず、猪突猛進に解き進めるのみ!という方もいるかと思います。
ただ残念ながら、一人一人に与えられた時間は有限ですし、行きたい大学に進むためには効率良く勉強したいところです。
勉強法は十人十色で、自分の現状やタイプによって自分なりの方法を試行錯誤していかなければならないのですが、とはいえ何か役に立つ「勉強法の本質」のようなものを知りたいですよね。
個人的には、実際に受験を極めた体験談を聞くことで、志望校に関わらず役に立つような勉強法の一端を学べると考えています。
そこで今回は、受験の最高峰である東京大学理科3類に合格し、その後、東京大学医学部→現役医師という経歴で、現在YouTubeで数学の解説動画も出されている、ガチノビこと「ガチでノビる受験数学 東大医学部の解説動画」のシーナさんにインタビューさせて頂きました!
👉 okedouにももちろん入っていますよ!okedouのガチノビさんのページ
内容が盛りだくさんすぎて、1つの記事に収まらず、4部構成になっています。他の記事は下のリンクから確認できます!
👉 第1回:「数学・物化の勉強法の極意」← 今回
👉 第2回:「国語・英語の勉強法の極意」はこちらから
👉 第3回:「モチベーションの管理法」はこちらから
👉 第4回:「東大の実態・高校生へのメッセージ」はこちらから
この記事では、まず第一弾として、勉強していて進め方を悩むことの多い数学と理科の勉強法の極意について、インタビューで探っていきたいと思います。超有料級の情報が得られます!
数学の勉強法
数学の受験勉強で、気をつけていたことは何ですか?
合格に向けて数学の力を上げていくために、3つのステップがあると思っています。
ステップ1は、青チャートやFocus Goldのような網羅系レベルの問題を解いて、なるべく早く全体を知ること。ここは暗記数学でも良いと思っています。本によっては結構難しい問題もあったりするので、自分で問題見ながら90-95%くらいできれば良いです。
ステップ2は、しっかりと理屈を理解すること。自分の場合はここは塾で習った部分で、市販の問題集や参考書だと正直キツいものがあります。自分のYouTubeチャンネルで、論理のシリーズであったりベクトルのシリーズであったりと、そういう塾に行けなくても本質を理解できるための動画を出しているので、是非活用してみて欲しいです。(編集注:おすすめです!)
ステップ3は、過去問や問題演習で、その場勝負の考え方を身につけること。実際に解かないと解けるようにはならないので、演習して、自分に足りない考え方を炙り出して勉強。また演習して、、、の繰り返しです。
今振り返って、進め方を改善できた部分はありますか?
自分のケースで上の3ステップをあてはめてみると、高1の夏までに青チャートの1A2Bを終わらせたのがステップ1。高2〜高3の初めにかけて塾に通いながらステップ2に取り組んで、その後でステップ3に入ったのですが、東大の場合このステップ3にとても時間がかかるんですよね。なので、もっと早くステップ3に入るべきだったかなと思います。
化学の勉強法
化学の受験勉強で、気をつけていたことは何ですか?
高得点勝負だと、結局知識も大事になってくるので、反応の背景であったり、いわゆる「化学の新研究」に載っている細かい系の知識まで含めて理解するようにしていました。知識を疎かにしていると、取れる点数に限界が来ます。まとまった教材で一気に覚えるのが大事です。
どうやって勉強していたんですか?
学校で配られた「リードα」という教材が良くて、使っていました。まとめのまとまり具合がとても良かったんですよね。化学の場合は、物理(後述)よりも学校の授業や基礎的な内容が大事な気がします。知識がメインなので、先生による教え方の差もそこまで大きくないのではないかと思いますね。なので、学校の授業も大事にしましょう!
東大入試の化学は、問題がハイレベルですが、対策のコツは何でしょうか?
問題文からの状況把握能力が大事になります。それを鍛えるためには、形式への慣れが最も重要で、量をやったら安定します。自分の場合は現浪含めると、本試の過去問・模試の過去問を合わせて60セットは演習したと思います。現役時代は慣れるだけで終わったのですが、慣れた後に、そもそもの周辺知識の充実も必要なことをあとから悟り、演習と知識の拡充を両輪で進めていきました。
あとは浪人時代に、東大化学で絶対に50点未満を取らない最強の友人と出会って、「そこまで取れるんだ」という気持ちになってから、設定の把握能力が上がったり、計算ミスが無くなったりして、点が取れるようになった気がします。もちろんいろんな理由が複合してるとは思いますが、友人のおかげで高得点をとるイメージができたんでしょうね。笑
東大化学は試験時間がキツいですが、何か工夫されたのですか?
実は量をこなしたり知識を拡充したりしていくうちに、手が動かない時間が減っていって、時間内に解けるようになっていきました。最後の方は、ページをめくる時間すらもったいなく思えてきて、あと解けない問題も基本的に無かったので、1-2-3の順に解いていきました。
東大化学は時間が足りないという人は多いのですが、実は考えている時間が一番時間を食っているということに気付いてほしいです。計算はそんなに時間がかかっていないはずです。経験を積んで、考える時間や立式する時間を0秒に近づけていけば、自然に時間制限が気にならなくなります。
ただ、実は東大入試の本番で、化学の最後に解いた第3問(2)が難しくて、まさかの最後の最後で解けない問題に出会って焦りました。笑 時間は余っていたんですが、解き切れなかったことを覚えています。
物理の勉強法
物理の勉強は悩んでいる方も多いと思いますが、どういう学び方がオススメですか?
学校で単元の知識を習ったとして、どこかのタイミングで「新物理入門」や「理論物理への道標」といった、微積などの数学的道具も使いながら、背景知識を深く学べる教材を眺める時間は欲しいところですね。
微積物理の是非についてはどう思われますか?
いわゆる「微積物理は必要か?」論争はよく目にしますが、個人的には、問題を解く上で使うかどうかは置いておいて、微積を使った理解も含めて背景知識を増やさないと、自信を持って答えられないと考えています。「この立式でいいのかな...?」とか悩んでしまうとスムーズに問題が解けないので。
特に東大や医学部志望なのであれば、微積物理から逃げて、勉強量を減らそうとしない方が良いということを強調したいですね。
問題を解く上ではどこに意識するべきでしょうか?
実際に問題を解く上では、微積を使うかを含めていろんな考え方があるはずですので、自分なりの解き方を確立することが大事です。力学であれば、力を見つけて(接触・遠隔)、軸をとって、運動方程式、とか機械的にルーティン化できると良いです。そして問題を解くときには、そのルーティンに沿って、同じやり方でやらないと意味がないです。
いかがでしたか?
とても戦略的に受験勉強を進められていたことがわかりますね。もちろん現状の実力によってやるべきことは変わってきますので、結果を出すために何をすればいいかを考えながら、日々の勉強に取り組んでいきましょう!
他の記事は下のリンクから確認できます!😊
👉 第1回:「数学・物化の勉強法の極意」← 今回
👉 第2回:「国語・英語の勉強法の極意」はこちらから
👉 第3回:「モチベーションの管理法」はこちらから
👉 第4回:「東大の実態・高校生へのメッセージ」はこちらから
読んでいただき、ありがとうございました〜。